あなたはコンビニで買い物をした際、レジで現金を支払っていますか?
それとも、クレジットカードや電子マネーなど、現金を使わずに支払っていますか?
世界各国に比べ、日本はキャッシュレス化が遅れていると言われています。
食事や買い物、レジャーなどあらゆる場面で現金払いが主流であるのは、先進国の中でも日本くらいなのです。
通販を利用したり、ネットで旅行を予約する場合など、インターネットを介して支払いをする際はクレジットカード決済をする人も多いですよね。
しかし、コンビニやスーパーなどの実店舗で買い物をする場合は現金で支払いをする人もまだ多いのではないでしょうか。
日本の2016年時点のキャッシュレス決済比率は20%で、2008年時点の11.9%に比べると約2倍に増加しました。
しかし他国と比べると、韓国96%、イギリス68%、中国60%、アメリカ46%と、日本のキャッシュレス化が遅れていることがはっきりとわかります。
なぜ他国のキャッシュレス化が進む中、日本は現金志向が強いのでしょうか。
この記事では、現金とキャッシュレスを比較し、様々なメリットがあるキャッシュレス決済について掘り下げていきます。
記事の目次
日本は現金志向が強い
世界各国がキャッシュレス化に進む中、日本はまだまだ現金志向が強いと言えます。
現在、訪日外国人数は年間3000万人に迫る勢いで増えており、2020年には東京オリンピックも控えていることから、政府はキャッシュレス化を進めようとしています。
現在、来日している外国人も、現金払いが主流の日本で不便さを感じているようです。
日本の現金志向が強い理由として、”現金の信頼性が高い”ことが挙げられます。
ごくまれに偽札製造のニュースが出る程度で偽札の流通はほぼありません。
コンビニやスーパーのレジで、日々現金を受け取る店員も、目の前の現金が偽札かもしれない不安や疑念を抱くことはまずないでしょう。
また、”治安が良い”ことも理由の一つです。
スリやひったくりの件数も海外に比べると段違いで少なく、安心して数十万の現金を財布に入れて持ち歩く人もいます。
しかし、現金の信頼性が高く日本の治安がいいからと言って、現金を使用するメリットはあるのでしょうか。
現金を使用するメリットとは?
現金を使用する一番のメリットは”使えない場所がほぼない”ということです。
最近では都内のシェアサイクルなど、現金が使えない施設や店舗もまれに存在します。
しかし実店舗においては現金を使用できない場面を探すことの方が難しいのではないでしょうか。
月会費の支払いや、ネット通販の支払いなどでは現金が使えない場合もありますが、コンビニ払いが選択可能であることも多いですよね。
このように、現金しか使用しない人でも困る場面はあまりないのです。
また、他のメリットとしては”匿名性が高い”ことが挙げられます。
現金で支払いをする場合は、氏名を明かす必要がなく、どこの誰であるのか知られるリスクがありません。
もちろん、上記のように現金の使用にもメリットはあります。
しかし、キャッシュレスと比べて現金の方が良いという理由で現金を使用している人は多くないのではないでしょうか。
どちらかというと、現金を常に持ち歩き、使用することが当たり前であるために使用しているという感覚ですよね。
現金の場合、ただ代金を支払うという意味合いしか持ち合わせませんが、キャッシュレス決済には代金を支払うことに加えて様々なメリットがあります。
キャッシュレス決済とは

キャッシュレス決済とは、現金を使わずに決済することです。
キャッシュレス決済で身近なものだとクレジットカード、デビットカード、電子マネーがあります。
図書券やギフト券などもキャッシュレスではありますが、ぴったりの金額で使い終わらないと端数が残ってしまったり、現金でおつりが出るものもあります。
そのため完全に現金の代わりになるとは言えないでしょう。
電子マネーやクレジットカードを使う際、スマホにアプリをいれておくことで、カードを毎回提示することなく利用することができます。
そのため、お財布を持たずに買い物をすることも可能です。
また、中国で主流となっているアリペイのように、スマホでのQRコード・バーコード決済も今後は普及していくと考えられています。
電子マネーとは
電子マネーとは現金を使わずに、カードやスマホで決済ができる電子のお金で、現金の代わりに支払いに利用することができます。
SuicaやPASMO、楽天Edyやnanaco、QUICPayなど様々な種類があります。
事前に電子マネーにチャージしお金を入金しておくタイプと、クレジットカードやデビットカードなどを登録しておき、後払いするタイプがあります。
キャッシュレス決済のメリットとは?
現金と比べ、キャッシュレスにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
◇時間短縮になる
キャッシュレス決済を利用するとレジで使う時間が大幅に減ります。
電子マネーやスマホ決済の場合、タッチするだけで支払いが完了します。
クレジットカードの場合、利用場所によっては1万円以下の支払いであればサインや暗証番号の確認もなく、カードを通せば支払いが完了します。
◇ポイントが還元される
電子マネーやクレジットカードを利用するとポイントがたまります。
さらに、ためたポイントを支払いに使うことも可能です。
◇履歴が確認できる
キャッシュレスの場合、家計簿アプリに電子マネーやクレジットカードを登録しておけば、自動的に明細が残り、使用履歴を確認することができます。
◇ミスがない
現金の集計・計算にはミスが付きものです。
キャッシュレスであれば集計・計算の作業がなく、お釣りという概念もないためミスもなくなります。
◇現金を持たなくていい
現金は実物のため、口座から引き出す手間がかかります。
また、紙幣や硬貨は何度も人の手に渡るため、汚れ・ゴミ・細菌などが付着しており、清潔であるとは言えません。
◇通貨発行のコストダウンが見込める
現金を発行するために年間、印刷局に対する「銀行券製造委託費」が500億円、造幣局に対する「貨幣製造コスト」が150億円かかっています。
さらに、ATMの維持や現金関連の人件費などを含めた現金決済インフラを維持するために年間1兆円を超すコストがかかっています。
キャッシュレス化によりどんな影響があるのか
現在、現金決済が主流の生活にキャッシュレス決済を取り入れることにより、どんな変化があり、どのようなことがお得なのでしょうか。
例えば、コンビニで買い物をした場合、レジで財布を開き、目当ての紙幣や小銭を探さずに済みます。
そのため、レジ行列が軽減され並ぶ時間を減らすことができ、釣り銭間違いもなくなります。
さらに、使用履歴を確認することができるため、毎回何にお金を使っているのかを把握することができます。
気づいたら財布の中のお金が減っている、、ということがなくなるため無駄遣いが減る可能性もあります。
現金と違い、家計簿をつける手間もなくなります。

スマホに電子マネーを登録しクレジットカードからチャージをすることによって、2重でポイントをためることもでき、よりお得に暮らせます。
これは長期的な影響ですが、通貨発行のコストダウンにより、通貨発行にかけていた税金を他のことに使うことができるかもしれません。
ATM設置コストも減らすことができるため、キャッシュレス化が進むと、数年後には街中でATMをあまり見かけなくなっているかもしれません。
このように、現金の使用に比べ、キャッシュレス化が進むとあらゆる面で利便性が増すでしょう。
まとめ
キャッシュレス決済にはメリットが多くあります。
しかし、現金中心の今の日本では現金を全く使用しないというのは少し無理があるかもしれません。
そのため現状では、現金決済とキャッシュレス決済を併用することで、メリットを受け取りつつ不便さを感じない生活が送れるでしょう。
キャッシュレス決済を受け付けていない店舗や、割り勘をする際など、現金でしか支払いができない場面では現金。
キャッシュレス決済ができる場面ではカードやスマホを利用して決済。
このように使い分けることをおすすめします。
この記事が、より多くの場面でキャッシュレスを取り入れるきっかけになれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。