投資には必ず、成功する人と失敗する人がいます。
利回りの高い株式やFXなどの金融商品は予期せぬことで頻繁に暴落・高騰を繰り返します。
短期的に市況につられたり惑わされたりして、知識のある人でもなかなか予測や分析は難しいものです。
金融商品と比べると、不動産投資は予測の立てやすい投資といえます。
予測の立てやすい投資であるのに、なぜ失敗する人がいるのでしょうか?

不動産投資は中長期的な投資であるため、自分の投資計画をたて、目的にあった物件選びをすることが重要です。
堅実に安定資産を築きたいのであれば、目先の利益につられて高利回り物件を購入するのはおすすめできません。
今月・今年の利益を出すことよりも、数年後・数十年後の自分はどうなっていたいかをイメージし、逆算して行動することが、堅実な不動産投資での成功への近道です。
この記事では不動産投資で失敗しないための堅実な物件選びのポイントをお伝えします。
記事の目次
賃貸がつく物件を見極めるポイント
”賃貸がつくかつかないか”
この点は投資用物件を選ぶにあたって最重要項目です。
不動産投資において安定して資産を運用するためには、安定的に賃貸収入があることが前提となります。
借りる人がいるかわからず不安を感じる物件の場合、はっきり言って、堅実な不動産投資のためには購入すべき物件ではありません。
安定的に賃貸収入を得る物件を見極めるためには立地・築年数・間取りの3点が重要となります。
具体的にはどのような物件がふさわしいのでしょうか。
圧倒的に東京都内の物件が有利
賃貸需要から物件を考える際、東京都内の物件は安定した入居率を期待できます。
東京は日本の中で一番人口が多い都市であることはもちろん、世界的に見ても大都市であるといえます。
都市別のGDPランキングや、巨大都市圏人口ランキングでも世界一位を誇り、どちらのランキングも2030年の予想も東京が1位となっています。
しかし東京は人口ナンバー1にもかかわらず、持ち家率全国ワースト1なのです。
ということは、賃貸で家を借りながら生活している人が一番多い都市ということになります。
賃貸需要が高い東京といっても、都内の物件がすべて常時満室というわけではなく、もちろん空室率が高い物件も存在します。
具体的に東京都内のどのような立地の物件を選べば良いのでしょうか。
物件選びは利便性の高さがカギ

賃貸需要の高い物件を選ぶにあたって、利便性が高いかどうかは非常に重要となります。
利便性が高いかどうかの指標として、
- 駅から徒歩10分以内であるか
- スーパーやコンビニが近くにあるか
が挙げられます。
東京都内の物件というだけでは安心はできません。
最寄り駅から遠く、近くにスーパーやコンビニなど何もない地域であれば、よほど家賃が安いなどの理由がなければ住みたいと思う人は少ないでしょう。
言うまでもありませんが、

日々の通学、通勤はもちろん、休日遊びに出かける際も電車を利用する人が多くいます。
家から最寄り駅間の往復は毎日のようにすることであり、駅から近い物件であれば、入居者にとって便利だと言えます。
最寄駅からの距離は、徒歩10分以内であれば駅近物件と言えるでしょう。
さらに、都心部は駅の数も多く、2駅や3駅利用可能な物件もあります。
複数駅利用できることも利便性が高いと言えます。
また、駅からの近さに加えて、不自由なく生活できるかも重要です。
近くにスーパーやコンビニがあれば買い物に困らず便利と言えるでしょう。
さらに、治安の良し悪しや近隣に風俗街がないか、地盤はどうかなど、気になる点は多くあるかもしれません。
一般的に言われることは、一人暮らしの20代女性が住みたいと思う住環境であるかが一つの指標とされています。
堅実な場所選びとは?
エリアについては23区内・23区外のターミナル駅付近・横浜や川崎周辺が賃貸需要の高いエリアといえます。

という声もよく耳にしますが、最寄り駅が有名な駅であることよりも、最寄り駅からの近さが重要なポイントとなります。
JR山手線や都心部の駅近物件はたしかに人気が高いですが、その分物件価格も高い傾向にあります。
山手線や都心部を取り巻く地下鉄駅ではなくても、都心部にアクセスがいいか、学校が近くにあるか、などを考慮することで充分な需要が見込めます。
また、複数物件を持つ場合は、同じ場所にいくつも所持するより、エリアを分散して所持することでリスクを減らすことができます。
最適な築年数は何年か
建てられてから何年経過しているかも、物件選びの際の重要なポイントです。
新築を含め、築浅物件は人気がありますが、一概に新築が良いというわけでもありません。
新築物件は綺麗で家賃も入居率も高いですが、一度入居者がはいればその後は中古物件となり、新築のプレミアはすぐなくなってしまいます。
新築物件は同じ条件の中古物件と比べると、もちろん物件価格も高くなります。
一方、築年数が40~50年経過している物件は安価で手に入ります。
しかし減価償却が終わっている物件もあり、不動産投資をする上では『節税』のメリットがあまり受けられません。
さらに、毎月の修繕積立金が高くなっていたり、設備などの修理を行う機会も増えてしまい、出費が多くなる可能性があります。
資産価値も経年とともに下がり、安く購入できる分、売却が難しくなります。
以上のことをふまえると、堅実な物件選びとしては新築~築20年以内の物件がいいでしょう。
間取り・広さは単身者向けにすべき
間取りは単身者向けの1Kや1Rで、広さは20㎡~30㎡が最も賃貸需要が高いと言えます。
現在、東京の総世帯数の約半数である47.3%が単身世帯となっており、単身世帯の割合は2010年ごろと比べても年々上昇傾向にあります。
しかし、現在23区のワンルームマンションを新たに建築するには区によってさまざまな条例があることをご存知でしょうか?
そのため、容易に新築のワンルームマンションを作れず、需要が供給を上回る状況が続いています。
このような理由から東京ではファミリー向けの間取りや、40㎡以上の広めの部屋よりも、単身者向けの物件の方が入居率も高いのです。
ワンルームマンションは入居者が入れ替わる際も、次の入居者が見つかりやすい傾向にあります。
5年後・10年後の予測を立てる
投資用の物件を購入するにあたって、その建物や地域が数年後にどうなっているかを予測してみることも重要です。
現在の物件価格や賃料が10年後には上がっているのか、下がっているのか?
下がる場合は下落幅がどれくらいなのかを予測してみたり、物件付近にはどのような施設が建つのかなどを調査してみます。
その際、その地域の5年前、10年前の価値はどうだったかを振り返ることも今後を予測するヒントになります。
数年前から人気が出て、価値が上昇している土地であれば

といった具合におおまかな予測でも構いません。
賃料や物件価格の予測については、例えば上記で挙げたような条件を満たす東京23区の駅近中古ワンルームマンションであれば

などと考えてみます。
きちんと見極めた物件であればそこまで下がってしまう可能性は低いと考えられます。
実際、私が10年前に住んでいた物件は小田急線の千歳船橋駅から徒歩3分の新築ワンルームマンションで賃料は当時、管理費を含め10万5千円でした。
先日、その物件の賃料を検索してみたところ、管理費を含め9万円でした。
25部屋ほどあるマンションでしたが、現在の空室はありませんでした。
下落幅が大きいと言われる新築物件ですら、10年経ってもこの賃料を維持できています。
新宿まで20分ほどの世田谷区の小さな駅のマンションでも10年経過してこの賃料を維持できるということは、物件価格も大きくは下落していないことが予測できます。
これは一例にすぎませんが、東京都内で賃貸需要があり、築浅の物件であれば、ある程度資産価値を維持できることがわかります。
また、土地についての予測だけではなく、中古物件であれば建物の今後の状態もおおよそ予測することができます。
流行り廃りのないデザインで、共有部分や外壁についてもこれまでの管理が行き届いていれば、今後もしっかり管理されていく物件であることが予測できます。
まとめ
堅実な不動産投資のためには、堅実な物件選びが重要です。
堅実な物件選びとは、賃貸需要があり長期保有していても資産価値が落ちない物件を見極めることです。
そのためには、賃貸需要が高い物件の条件を知ることと、市場調査が必要となります。
自分で物件を探し、その付近の地域を散策し、情報を得ることは時間と労力がかかります。
しかし不動産会社であればすでに賃貸需要が高い物件がそろっており、市場調査もされている場合がほとんどです。
ご興味のある方は、どんな物件があるのか、どんな投資計画を立てたらよいのかなど、お気軽にお問い合わせください。